大した痛みじゃない、普段は痛くないからとほっておいて重大なケガが隠れている事があります。
その中でも一番多いのは舟状骨骨折です。
今日は、見逃しやすい骨折ナンバーワンの舟状骨骨折についてお話いたします。
舟状骨とは、手の中にある小さな骨の事で親指の付け根に位置しています。
舟状骨骨折は主に手を突いて転倒した際に発生し、前腕の骨と床に挟まれる事で骨折してしまいます。
この時痛みや腫れが少なく捻挫とさして変わらない痛みなので捻挫だろうと判断されやすいので注意が必要です。
特徴としては、手を突くと母指球周囲に痛みがあるのと母子の付け根（スナフボックス）に圧痛があります。
この骨折はレントゲンでも発見しにくく、特殊な撮り方をしないと映らないので痛い場所をしっかり伝えてレントゲンを撮って貰う事が必要になるので、見逃しが多く注意が必要です。
さらにこの骨折は折れた場所によっては手術の対象となります。
上のレントゲンをご覧ください。下の図でいうと腰部に近いところで折れています。
絵に赤い血管が書かれているのですが腰部では血管の根本より下で骨折しているため下の部分の骨に栄養がいかずに下の骨片は、壊死してしまうのです。
ですので、手術にてつなぎ合わせねばなりません。
壊死してしまった骨は治りませんので一生このままとなってしまいます。
転倒して掌に痛みが１週間たっても変わらない場合はすぐにレントゲン検査をする事をお勧めいたします。
だいたい2～3週程でくっつかなくなってしまう可能性がありますので痛みが取れない場合はすぐに検査をお勧めします。
